クリーニングの頻度
スーツのお手入れといえばクリーニングですが、皆さんはどれくらいの頻度でクリーニングに出されているでしょうか?
「スーツが汚れたとき」や「シーズンオフに1回」という方が多いのではないでしょうか。
実はそれ、クリーニングの出し過ぎかもしれません。
クリーニングに何度も出すことで、生地の油分がぬけてしまい手ざわりが悪くなってしまったり、生地の痛みが早くなってしまったりすることがあります。
クリーニングに出すときは、冬物は3~5年に1度、夏物は1~3年に1度が目安です。
とはいえ汚れが気になるときもあるので、スーツが汚れたときにクリーニングに出すのは問題ありませんが、日頃のメンテナンスができていれば、その頻度も下がります。
毎日のお手入れ
というわけで日頃のメンテナンスとはどういうものでしょうか。
着用後、毎回行いたいお手入れ方法をご紹介いたします。
1・ブラッシング
スーツ用のブラシで、縫製部分の間などのホコリのつまりやすそうな部分を重点的に丁寧にブラッシングします。
ポケットの中にもホコリがたまりやすいので、裏返してやさしくかきだしてください。
また、全体の表面にも上から下に一方向になでるように動かします。
使用するブラシは、できれば天然素材の豚毛や馬毛のものがベスト。化学繊維のブラシは静電気でホコリがつきやすくなってしまうので注意が必要です。
2・霧吹きとハンガー
肩の部分に厚みのあるスーツ用のハンガーにジャケットをかけて、全体に水を霧吹きします。
スラックスは中心の折り目から腰のタックに合わせ、洗濯ハサミのついたハンガーにスソから吊るして霧吹きしてください。
これは型くずれをふせぎ、シワを伸ばすための工程です。
ウール素材のスーツは、湿気がぬけるときに元の生地の真っすぐな状態にもどろうとする作用があります。
ブラッシングが面倒なときは、これだけでもやっておきたいですね。
3・1日寝かせる
ハンガーにかけたまま、なるべく通気性の良く日の当たらない場所で1日干しておきましょう。
毎日着るのは消耗が激しく、痛みが早くなってしまうのでおすすめできません。
1週間~1か月に1度のお手入れ
毎日コツコツお手入れできていれば基本的に問題ありません。
ですが、さらに大事に着用したいお気に入りのスーツには、もうひと手間かけてあげるとなお良いです。
毎日干していても多少のシワが残ってしまうものなので、定期的にアイロンがけすることをおすすめしています。
1・スラックスのプレス
スラックスの中心の折り目から腰のタックまでを合わせておき、内股側をアイロンがけします。
あて布をあてて全体に霧吹きし、アイロンを動かすのではなく置くようにプレスしてください。
腰のタックの部分もズレないように抑えてアイロンがけするとさらにキレイになります。
2・ジャケットのアイロン
スラックスと違い、プレスはしません。
立体的なアイロンがけは非常に難しいので、無理に行うと余計にシワがつく原因となります。
スチーム機能があればその状態で上から下に動かして蒸気をあてるだけでOK!
スチームが無い場合は、霧吹きして生地から少し離し、高温設定であたためるように湿気を飛ばすことで代用できます。
前、後ろ、袖の順に、すべて上から下に動かすようにします。
シーズンオフのお手入れ
ここまでお手入れしていると、シーズン終わりごろでもとくにシワや汚れは気にならないくらいであることが多いです。
そのためクリーニングに出す年と出さない年があっても問題ありません。
出さない年は、少しだけ仕舞い方に注意してみると良いでしょう。
クリーニングに出さない年のシーズンオフの保管方法
まずは毎日のお手入れと月のお手入れの両方を行います。
ポケットに防虫剤を入れておくと虫食いの被害が軽減されます。
長期保管になるので、できればスーツにカバーをかけたいです。
ユザワヤ紳士服サーミッドフィールドではオーダースーツご購入の際にスーツバッグをプレゼントしておりますので、そちらをカバー代わりに使用していただけます。
もちろん市販のカバーでも大丈夫です。
ウォッシャブルのスラックスの洗濯
ここまでスーツのお手入れ方法について紹介してきましたが、これらはウールのスーツであることが大前提です。
近年の高機能なスーツの中には、スラックスを自宅で手軽に洗濯できるポリエステル混のスーツもあります。
そんな洗濯可能なスラックスについて、お取り扱いの注意事項をカンタンにご説明いたします!
ちなみに、ユザワヤ紳士服サーミッドフィールドでも、スラックスのウォッシャブル加工ができる生地がございます。
詳しくは店頭の販売員までご相談ください。
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1・適度な頻度で
洗濯可能だからといって着用するたびに洗濯しているとスーツの寿命が縮みます。
また、油汚れ(食べこぼしなど)の場合はクリーニングに出しましょう。
自宅の洗濯では落ちません。
2・洗濯方法
前ボタン、前カン、ファスナーは必ず閉じて、洗濯ネットにたたんで入れて洗濯してください。
洗剤は直接製品に当たらないように入れ、漂白剤は使用してはいけません!
また洗濯コース設定の際は、「弱」「手洗い」「ソフト」などの衣類にやさしい設定をお選びいただき、自動乾燥はシワの原因になるので避けて、ハンガーにかけて陰干ししてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
メンテナンスをしっかりして、大事なスーツを長持ちさせてくださいね。
スーツについて何かご質問などございましたら、お気軽に店頭の販売員までご相談ください。
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(2023/11/22)